母体と胎児の健康状態を自宅で診断できる「妊婦用ウェアラブルデバイス」を開発・提供するBloomlife社へ投資

Human Augmentation(人間拡張)を投資主題に掲げる15th Rock Venturesは、自宅で妊婦中の母体と胎児の健康状態を医療グレードでの診断ができる「妊婦用ウェアラブルデバイス」を開発・提供する、アメリカのスタートアップ「Bloomlife Inc」(ブルームライフ、以下「Bloomlife」)に、出資を行いました。

【Bloomlifeについて】

Bloomlifeは、妊婦向けのウェアラブルデバイスを用いて自宅で妊娠中の母体と胎児の心拍、子宮の収縮を非侵襲的に計測し、それらのデータをスマートフォンのアプリで担当医と共有してフィードバックをもらえるシステムを提供しています。同社の提供するシステムによって、出産前の妊婦が行うノンストレステスト(NST)を簡単に自宅で行えることになり、ハイリスク妊娠の可能性がある女性で通院が困難な場合でも、自宅で記録したデータをオンライン上で担当医と共有することができます。自宅で毎日リアルタイムのデータを計測できるため、異常データの検出が容易となり、妊娠合併症等の早期発見に繋がります。また、子宮収縮の間隔や頻度、長さを計測できるので、陣痛発生の判断にも使用されます。

女性の晩婚化や慢性疾患の増加により、ハイリスク妊娠はグローバルで過去数10年間増加傾向にあります。アメリカでは、2014年から2018年の間に、妊娠合併症と出産合併症が31.5%増加しており、これらのハイリスク妊娠が総出産数のうち20%を占めています。加えて、このハイリスク妊娠に掛かっているコストは、全体の出産医療費約12兆円のうち60%を占めている現状です。( Blue Cross Blue Shield, The Health of America ”Trends in pregnancy and childbirth complications in the U.S.”より)出産の予後を改善するためには、妊娠合併症の予測・管理方法を改善する新しいソリューション導入が急務となっています。

Bloomlifeを通じて、出生前モニタリングを在宅ケアに移行することで、妊婦の利便性を高め、時間と費用を節約できるだけでなく、貴重な臨床資源を最も必要としている妊婦に集中することができます。

▼直近の事業状況と今後の展開について

Bloomlife社のシステムは一般販売済みで、12,000人以上の妊婦で臨床用として活用されています。現在は医療施設や保険適応を行うために、FDA承認に注力しており、ルイジアナ州最大の医療施設であるOchsner Health社やベルギーでも有数な医療研究センターなど、複数個所で臨床試験を実施しています。

15th Rock Venturesでは、妊娠・出産の未来を変えうるBloomlifeが、弊社の投資主題であるHuman Augmentationに合致することから、同社への出資を決定いたしました。BloomlifeはFDA承認後、拡販に向けて医療機関や保険会社等とのコネクションが重要になるため、15th Rock Venturesとして、日本の医療機関や企業等との事業連携のサポートを行う予定です。

【Bloomlife概要】

代表者:Eric Dy
所在地:San Francisco, Genk(ベルギー) and Eindhoven (オランダ)
創業年:2014年
URL:https://bloomlife.com/

【15th Rock Ventures概要】

15th Rock Venturesは、投資領域をHuman Augmentation (人間拡張)とITに定め、投資活動を行っているベンチャーキャピタルです。Human Augmentationとは、身体能力を向上させることで、これまで不可能であった様々なスキル習得を可能にすることです。弊社はHuman Augmentationへの投資を通じて、人生における選択肢を増やし、人生100年時代の豊かな社会を実現することを目指します。

ファンド名:15th Rock Ventures Fund 1投資事業有限責任組合
代表:Founder / General Partner 中島徹、源健司
所在地:東京都千代田区
URL:https://www.15th-rock.com/

本件に関する報道関係者様・提携希望企業様からのお問い合わせ先
15th Rock Ventures 豊田
Email:contact@15th-rock.com