この度10/15付でプレスリリースを発表させていただきましたが、
Human Augmentation(人間拡張)を投資テーマに掲げるベンチャーキャピタル15th Rock Venturesは、カナダのスタートアップLongan Vision (ローガンビジョン)のシードラウンドへ出資を行いました。
Longan Visionは、”Seeing the Unseen”をミッションとし、消防士が薄暗い環境や煙の充満した環境でも、安全かつ効率的にナビゲートできるAR(拡張現実)型のヘッドアップディスプレイ「Fusion Vision System」の開発を進めております。
①Fusion Vision System
Fusion Vision Systemは、サーモグラフィと光学技術とコンピューターサイエンスを組み合わせた最先端技術を活用して、内部の状況を可視化させる技術を用いています。真っ白で全く見えない状況でも、机がある・人が倒れているなどの輪郭を検出してビジュアル化するエッジディテクションと言う技術や、火元が何処かをセンサリングして可視化し、見えない状況を見える様にし、救助率を上げると言うARグラスです。また、従来のハンドヘルドデバイスと異なり、Fusion Vision Systemはハンズフリーで、かつ全ての消防用ヘルメットに簡単に取り付け可能です。
②Gatekeeper
最近では同技術を生かし、新型コロナウイルス感染拡大防止を支援するため、複数の人でも誤検知を回避しながら体温を瞬時に測定できるAI搭載のサーマルカメラ「Gatekeeper」を開発・販売するなど、その高い研究開発能力を活かした製品を提供しています。
Longan Visionを構成するチーム
Longan Visionは、McMaster大学の学生グループによって設立されたスタートアップです。McMaster大学とは、ノーベル賞受賞者も排出しているカナダの名門大学で、英教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が発表する世界大学ランキングでも常にトップ100にランクインしています。そのMcMaster大学教授もアドバイザーに迎えるなど高い研究開発能力を有しています。また、この8月にはGoogleの「Google for Startups Accelerator Canada」の1社に選ばれ、将来を有望視されるスタートアップの1つです。
チームメンバーがとても若くて経験も少ないですが、この3か月間オンラインでコミュニケーションを行う中で彼らは非常にフレキシブルで、かつ若くて吸収力が高いので、伸びしろが高いと感じています。
Longan Visionの今後
消防という状況で使うので、消防の現場からの耐熱や落下・防水に対する要求は極めて厳しく、それらのテストを現在進めております。現在は、半年後に実際に消防の現場に入れるという形で、カナダやアメリカの北米の消防署と具体的な導入に向けた話をしています。
また、プロダクト面に関しても、Longan Visionは今後、消防士など極限の環境下で作業する人々のさらなる安全を確保するため、AR(拡張現実)型のヘッドアップディスプレイ「Fusion Vision System」を活用して、スマートエコシステムを開発する予定です。